私の所属する会社は「もみ殻利活用」のための、もみ殻の擂り潰し固形化機械をはじめその下流の、例えば燃焼器具などを製造しています。
もみ殻を固形化されたものを私たちはモミガライトと名付け、商標も登録されています。国内約20か所にモミガライトを製造する機械「グラインドミル」の販売実績があります。
2年前から本格的なグラインドミル販売を始めたのですが、顧客は主として北海道、東北地方に偏っています。やはり冬場の暖房用燃料としての需要が大きい地方でモミガライトが多く生産されています。
モミガライトの原料は100%もみ殻です。
当然のことながら、固形化のための添加物はまったく混入されていません。
今年5月、秋田県にかほ市に発足したNPO法人モミガラパワー様がグラインドミルを1台導入されました。このNPO法人の構想のひとつに、にかほ市民2万8千人が3日間過ごせるモミガライトを非常用として備蓄するというものがあります。
すなわち大地震災害などでライフラインが遮断された場合を想定してのものです。
主として煮炊き用と考えられていますが、冬場には暖をとるための使用量が増えるであろうと言われています。
私たちはこのNPO法人の構想の実現性を認証するため、にかほ市役所を訪問し、市長へ面会させていただきました。市長の話によると、現段階で予算計上は充分でないが、その考えは持っているとのことでした。
その時点で私たちはこの事例を全国に拡大できないものかと考え、まずは秋田県にかほ市に隣接する市町村に働きかけを開始しました。
隣接する市町村の担当者は、にかほ市内で稼働するグラインドミルを見学し、その報告をモミガライトサンプル持参のうえ上司にされたそうです。
その中のひとつの市町村では、まずモミガライトをこのNPO法人から購入する計画が進められていると聞いています。
ただし、購入するモミガライトの量や用途については確認していません。
電気、ガス、石油がボタン一つで操作できる便利な生活に慣れた我が国の国民に、
「明日からモミガライトを使いましょう」と呼びかけると、建て前では「良いことですね、地球のために・・・・」という答えが返ってくるでしょう。
しかし現実問題として、モミガライトの導入は困難である事はみんな分かっています。
そこで、私たちはそのモミガライト導入及び管理、拠出を自治体の行政が主導するシステムの実現性を検討し始めました。
その理由をいくつかあげてみます。
「もみ殻」は日本国内では毎年秋に、繰り返し発生する。
「もみ殻」は形状、性状が安定していて、しかも一定の含水率に乾燥されている。
そのため、木質ペレットや薪と比べて製造原価が低く、製造工程を含めてカーボン発生量が極めて低い。
「もみ殻」はシリカ(二酸化ケイ素)を含んでいることから、モミガライトの保存性は優れていて、雨などに直接当たらない限りは長期間備蓄が可能。
「もみ殻」収集について、何よりも自然を破壊する心配が不要。
沖縄を除いたすべての都道府県にもみ殻が発生する。
新しい内閣になって「地球温暖化防止」「CO2削減」というフレーズを聞かなくなりました。
決して今の内閣が無関心ということではないでしょうが・・・・。
それにしても毎日猛暑が続きますね。
50年前、私が小学生のころには当然エアコンはありませんでした。
扇風機の風はとても涼しく感じていました。
どげんかせんと・・・・宮崎県知事ではありませんが、真剣にアクションを起こさなければ・・・・・
暑さの中でまじめに考えるもみがら君でした。