バイオ炭とは、木材やもみ殻などのバイオマスを高温の無酸素状態で炭化することによって生成される炭素含有材料です。炭化の過程で二酸化炭素を固定化する特性から、バイオマス中の炭素が安定化し、二酸化炭素として大気中に戻らず長期間固定化されるため、気候変動対策として注目されています。
また、土壌改良材としての役割も大きく、保水性・保肥性・通気性を向上させることで、作物の健全な成長を促し、農業生産性の向上に貢献します。
また、土壌改良材としての役割も大きく、保水性・保肥性・通気性を向上させることで、作物の健全な成長を促し、農業生産性の向上に貢献します。
トロムソは、バイオ炭の製造からその活用までを一貫して支える技術とサービスを提供しています。高品質なバイオ炭を効率的に製造できる炭化装置の開発・製造をはじめ、温室効果ガスの分析、農業分野でのバイオ炭活用を支援する研修、そしてカーボンクレジットの創出など、バイオ炭に関連する幅広いサービスをワンストップで展開しています。
バイオ炭の特性
■農地の土壌改良
バイオ炭は多孔質構造を持つため、保水性・保肥性・通気性を向上させる特性があります。これにより、土壌中の水分や養分を保持して作物の健全な成長を支え、農業生産性を向上させます。
■炭素固定
バイオ炭に含まれる炭素は、土壌中で百年以上にわたって安定して存在し続けるため、炭素の長期固定化(=大気中のCO2削減)に寄与します。
■廃棄物の高付加価値化
もみ殻や農業廃棄物をバイオ炭に変換することで、廃棄物の再利用と新たな資源の創出を同時に実現します。
バイオ炭の研究開発
トロムソでは、バイオ炭研究の第一人者である鳥取大学農学部の西原英治教授の協力を得て、バイオ炭に関する研究開発を進めてきました。様々な原材料、炭化条件や粒度で作ったバイオ炭を作り、国内外の圃場で栽培試験を数多く実施しています。これまでバイオ炭を施用して栽培した作物は、水稲、落花生、ブロッコリー、コーヒーなど多岐にわたります。これらの栽培試験の結果に基づき、バイオ炭の品質を向上させてきました。
トロムソは最新式のガスクロマトグラフィーを導入しており、圃場から発生する温室効果ガスの分析受託も行っています。
バイオ炭を活用した農業研修
トロムソが所在する因島(尾道市)の「フラワーセンター」を一部買い取り、「バイオ炭普及センター」への改修を進めています。このセンターでは、バイオ炭を活用した農業に取り組みたい農業者や農業法人などを対象に、研修を提供する予定です。
この研修では、バイオ炭が土壌の保水性・保肥性・通気性を向上させる仕組みや、作物の生育促進、収量向上への影響、化学肥料の削減効果などを詳しく解説します。さらに、試験圃場を使い、バイオ炭の使用方法や適切な施用量、タイミングなどについての実践的なアドバイスも提供する予定です。
この研修では、バイオ炭が土壌の保水性・保肥性・通気性を向上させる仕組みや、作物の生育促進、収量向上への影響、化学肥料の削減効果などを詳しく解説します。さらに、試験圃場を使い、バイオ炭の使用方法や適切な施用量、タイミングなどについての実践的なアドバイスも提供する予定です。
バイオ炭製造装置
トロムソでは、独自の炭化技術を活用し、高品質なバイオ炭を作ることのできる炭化装置を製造しています。農業分野での利用はもちろん、環境負荷の低減や持続可能な資源循環の実現を目指し、バイオ炭を通じて地域社会と地球環境に新たな価値を創造していきます。
連続式バイオ炭製造装置
レンガ式バイオ炭製造装置