ベトナムでバイオ炭を使用した農業実証

皆さまご無沙汰しております。トロムソの村上でございます。 今回の記事は現在ベトナムでバイオ炭を使用した農業実証及び

データ採取を行っています。 バイオ炭を投入する作物は大きく分けて3つです。 水稲・園芸・果樹です。

今回はこの中の果樹についての活動内容を皆さまにご紹介させていただきます。

 

まずはベトナムはコーヒーの生産量は世界第二位です。 ただし高品質のアラビカ種ではなくロブスター種がベトナムでの主な

生産品となっています。 そんなベトナムのダラットと言う場所で今から約10年以上前から現地の少数民族にコーヒーの焙煎や

発酵の技術移転をおこない少数民族の所得向上を目指している山岡さんと言う男性の方がいらっしゃいます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ベトナム戦争終戦後にダラット中心部で生活していたクホ族は、中心地から山岳地域に追いやられ、クホ族の収入源としてコーヒ

ーの栽培の仕事を与えられました。 近年のベトナムの経済成長は著しくクホ族の若者は低所得なコーヒー栽培を放棄し、コーヒ

ー栽培を行っていた土地を売り渡す(不動産価格高騰)人が急増しています。

売り渡された土地にはビニールハウスが所狭しと乱立し、緑豊かなコーヒー畑の面影は無くなっています。 そんな状況を知った

山岡さんは彼らのために自身の持っている発酵技術と焙煎技術を彼らに教え、少数民族のコーヒー栽培の歴史を守ろうとされています。

 

 

 

ちなみに無名だったクホ族のコーヒーの商品価値は山岡さんの技術により世界ランク15位以内にランクされており(通常価格の約

5倍の価格が付いている)、今年はトップ5を目指し、3年後には1位を目指しています。

その様な山岡さんの活動をある新聞記事で知った弊社スタッフは山岡さんに会うためダラット中心部から車で40分の村を訪問しま

した。 そして山岡さんが何故この場所でコーヒー製造に関わっているのか背景を説明いただき、その活動の意義を理解したスタッ

フは、弊社にコーヒーの栽培を協力させていただきたいと申し出ました。

 

 

6月に3年後の世界大会で優勝するための新しいコーヒーの苗を植えます。 そこに弊社のバイオ炭を使っていただき、鳥取大学の

N教授の農業指導のもとコーヒー栽培を行うことになりました。  山岡さんは発酵と焙煎だけでは限界があり、苗から育てる栽培

にも力を入れれば世界一を取れると仰っています。 これ以上壮観なコーヒー畑が減らないためにも、クホ族の作るコーヒーが世界

に注目されることによって、コーヒー生産で儲かる仕組みを彼らに伝えたいと言う山岡さんの思いと同様に弊社も可能な限りの協力

を行ってこのLast coffee valleyを守ることの一助になれればと思います。